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個性は争わない

ティール組織における多様性mumokutekiイベント

多様性がコストだという人がいる。そういう人は経済観念でしか見れない視野の狭い悲しい人かもしれない。本来人間というのは個性的なものであるし、多様性を社会で認めることは人間を尊重することに通じるものだ。そして多様性はさらなる多様性を生み、ゆっくりと全体の革新につながっていく。

最近、ティール組織という言葉が2年前から多くの経営者に影響をあたえメディアにも取り上げられている。これは組織を今まで機械や、家族というメタファーで捉えていたものを1つの生命体としてみる新しい組織の方法論のことだ。

先日Worldshiftというイベントに行った時に、ティール組織の翻訳にも携わった嘉村賢州さんとパプワニューギニア海産の経営者である武藤北斗さんの対談があった。僕にとってはティール組織を理解するには少し難しいように感じたが、先進的な経営者である武藤さんのお話が非常に面白く感動した。

会社の工場運営を、フリースケジュールという社員が自由に勤務できる体系に変え、多くのプラスの効果が生まれたというお話をされていた。そして嫌いなことをさせない、経営者側から縛らない、おしつけないことなどを意識されているそうだ。理論的な説明は嘉村さんがされていたがざっくり簡単に私が解釈するとティール組織は、めんどくさいと思われるほど徹底的に人と自分に向き合うという作業が、主体性や創造性を生んでいるんだなということだった。

これは武藤さんの経営者としての能力、コミュニケーション能力がそれを可能にさせているのかもしれない。それに比べて、一対一で社員やパートと向き合うことに時間を割いている経営者がどれほどいるというのか。大きな会社では全員の社員と向き合うということは難しいかもしれないが中小企業ほどこれをすべきなのだろう。なぜなら中小企業は大企業に比べて離職率が高く人数が少ないからだ。社員が6年間辞めず求人広告も出していないパプアニューギニア海産の方法はぜひ一考すべきことだと思う。

組織と個人の存在目的が競争を楽にする

売り上げや利益を第一にする経営者はこれからは二流に分類されるかもしれない。なぜならばそれをやればやるほど現場が疲弊して、会社を嫌いになる社員が多くなっていくからだ。余白や余裕がない会社や会社を嫌いな社員ばかりの会社は顧客を大事にできるはずがなく存在理由がなくなっていく。

組織の存在理由や目的を問うこと、つまりWhyを問い続けることが重要で、それは個人においても同じことだと思う。個人の存在理由と組織の存在理由に、共感という歯車でガッチリ噛み合わせればその個人もとい社員は会社や社会に遅かれ早かれ大きな貢献をするようになる。そういう意味でティール組織はゆっくりと2、3年をかけて変革する覚悟が必要だと嘉村さんはいう。

自分自身の存在理由、目的や組織としての存在理由、目的がアップデートされ続けるとその会社は唯一無二のものになり競争をしなくなる。これは正確にいうと競争をせずとも選ばれるということだ。

3つの問いと世界の変革

ティール組織には3つの問いがあるという、1つ目はすべてのマーケディング戦略を捨てれるか?

そして、2つ目は商品の原材料や家庭を5分の動画にまとめた上で売れるか?

3つ目はすべての商品のコストが上がって価格に上乗せしても売れるか?という問いだ。

これは会社ではなくその中の一人一人の社員が幸せな会社が作っているのであれば絶対いいものだし、いくらでも買うよという人を増やしていくのだ。

世界は個人の足元から変わっていく。それは個から集へ、そして集からまた個へ、そのらせん状の物語がアップデートされつづけ、いずれ世界は大きく変わっていく。

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