まずこの世界には
1つの大きな光と闇がありました。
光と闇は2つあるようで1つの存在です。
その光と闇は、孤独でした。
孤独というよりもそれ以外は
世界に誰もいないので
孤独というものもありませんし
自分というものもわかりません。
そして大きな光と闇は、
自分と同じような
小さな光と闇をたくさんつくりました。
光はどんどん小さく分離していき、
それと同時に闇が広がっていきました。
分離した小さな光はこの時、
初めて孤独を知ります。
他の光と同じように
自分1人だけで
光り続けなければならないからです。
小さな光は、
一生懸命に輝くことで
他の小さな光が共鳴し
輝くことができます。
ある時、小さな光は気がつきます。
光の輝き方で
濃淡のある闇が生まれることを。
強い光には濃い闇が
弱い光には薄い闇がいつも一緒にいます。
ずっと光は闇と共にいたのでした。
そして小さな光は、
輝きを終えると小さな闇が
「お疲れ様、ありがとう」と言って
大きな光と闇のところへ
連れて行ってくれました。
すると大きな光と闇は、
笑顔になり
満足して
さらに大きくなっていきます。
そしてまた小さな光と闇を
生み出していきました。
つづく
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